多動性や衝動性、不注意などの症状を持つ発達障害の一つである「ADHD」。
2021年3月頃にADHDで精神障害者保健福祉手帳を取得しました。
そのメリットの一つとして障害者採用での就職するチャンスがあります。
正直、障害者手帳を申請する段階では障害者採用について考えもしませんでした。
本業の売上が下落していた時でしたが今ほど酷くなかったですし、そもそも障害者雇用についての理解がなかったからです。
でも、障害者採用について転職エージェントに相談したことで考え方次第では障害者雇用もアリなのかなと考えるようになりました。
一般雇用と障害者雇用の2つの選択肢がある分、むしろプラスなのかなとも感じています。
そこで今回は一般採用を諦めて障害者採用を選ぶメリットをご紹介していきたいと思います。
一般雇用から障害者雇用へシフトを考えている方や障害者手帳の取得を考えている方の参考になればうれしいです。
障害者雇用でのメリットは障害への配慮で働きやすい点
障害者採用と一般採用の違いについては下記のページをご覧いただければと思います。
この中で障害者採用のメリットとして、障害に対する特別な配慮と大企業へ就職できるチャンスがある点を挙げました。
特に、個人的に障害者採用の一番のメリットは障害への配慮だと感じています。
というのも、会社員をしていた4年間で3社も転々としてきた理由は漠然と働きにくさを感じたからです。
なぜ、働きにくいと感じていたかというと、単純に仕事ができず、人間関係(特に上司)が面倒と感じ、そして仕事にやりがいを見出すことができなかった、などの理由があります。
働きづらさというか居心地の悪さを感じ、何となく会社を退職してきました。
もし、障害者雇用を応募するなら退職した理由やどんな配慮をして欲しいのかを言語化する必要があります。
この点を間違っていたら合理的な配慮を提供してくれる企業に就職しても辞めてしまう結果になるかもしれません。
障害者雇用で合理的配慮を得られず苦しい辛い思いをするケースも
では、障害者雇用だから合理的配慮を得られ必ず働きやすいかと言えば、答えはNOです。
むしろ、障害者雇用でもストレスを多く抱えながら働かれている人の方がずっと多いんじゃないかなと思います。
Twitterやブログで障害者雇用枠で働かれている方の記事をたくさん見ることが出来ますが、正社員より高いハードルを課されている方や選考時に合意していた配慮が全く得られない方、契約更新されずに転職を繰り返す方など大変な思いを持った人が多数見かけます。
実体験からも外資系企業はダイバーシティが進んでおり障害者雇用にも働きやすいイメージが強かったですが、、発達障害で大手外資系IT企業に就職された方が合理的な配慮を受けられず退職を余儀なくされて裁判になっているケース(原告からのご報告)もあります。
身体障害者の方と比べると、精神障害者の方は見た目では判断がつかない上に、場合によっては一般社員より学歴が高かったりするケースもあります。
病気について知らない社員からすれば何が問題なのか理解しづらいのかなと思います。
正直、この生きにくさや職場での居づらさは当事者にしか分からないことだと考えています。
とは言え、障害者雇用に力を入れている企業もあり、中には障害者枠をあえて作らず障害に関わらず一般の中途採用に応募可能な企業もあります。
また、後述するように障害者雇用であっても年収500万円以上の企業もあるほどです。
要するに、障害者雇用で障害への配慮が十分にされるかどうかは会社次第であり、実際に働いてみないと内情は分からないかなと思います。
外資系投資銀行なら障害者雇用として働く価値はある
障害者雇用における社員への扱い方は極端な話、会社や上司によって異なってきます。
一般転職とは違い、障害者雇用の場合の口コミは不十分なので実際に働いてみないと分からないことがほとんどです。
そんな状況ですが、自分が障害者採用にエントリーする可能性はゼロかと言えば、NOです。
というのも、障害者雇用であっても給料が高く面白そうな仕事の上、テレワークなど働きやすい環境が整っている企業もあるからです。
今から15年近くも前の新卒時代の話ですが、働いていた外資系企業はダイバーシティーが徹底されていました。
障害を持った方たちも同じオフィスで勤務されており、全盲や聾者(耳が聞こえない)の方向けに特別な仕事が与えられたり、その方たちをサポートする手話などの部活もありました。
また、会社周辺の障害者施設への寄付の為に同僚が全国の支社を自転車で回って寄付集めするようなイベントも開かれていたくらいです。
外資系と言っても新卒で入社したこの1社しか知りませんでしたが、他の日系大手2社では障害者の方を見かけたことすらありませんでした。
この実態感から障害者採用で転職するとしたら外資系企業が理想的だと考えました。
障害者雇用を専門にする転職エージェントのdodaチャレンジから紹介された求人の中には年収500万円以上とする企業が多く、中には1000万円を超えるものもありました。
一方で、日系企業は300万円前後の求人ばかり…。
100万円台のアルバイトレベルの求人も多かったですね。
外資系企業の給料の高さだけでなく、一般雇用では到底エントリー出来ないようなハイレベルの求人に応募可能な点があります。
例えば、ゴールドマンサックス証券やドイツ証券、UBS証券、バンク・オブ・アメリカ(旧:メリルリンチ証券)、クレディスイス、シティ…など名だたる外資系投資銀行が障害者採用を行っています。
この他、GooleやAmazon、Apple…等の大手IT企業もあります。
ただし、外資系企業に応募するには相応の英語力が必須です。
募集要項にはビジネスレベルの英語力くらいの記載しかないのでTOEICで言えばどの程度のスコアが必要か分かりませんが、推測するに最低でも800点は必要だと思います。
もし外資系投資銀行で障害者雇用として働く場合、人事や経理などバックオフィスと言われる部門に配属される可能性が高いですが、上司が海外にいるなどで社内でも高い英語力が必要とされる部門です。
逆に言えば、英語に自信がある方にとってはライバルが少ない為にむしろチャンスと言えるのかもしれません。
まとめ
当時を振り返ってみると、大人ADHDであることが原因で働きづらいと感じすぐに仕事を辞めてしまったのかなと思っています。
ここまで障害者雇用について見てきましたが、障害者雇用で本格的に転職活動する前にもう一度、一般雇用の求人も見直してみるべきです。
というのも、今なら在宅勤務が可能な求人も増えていますし、以前よりもコンプラ順守されているので企業によっては一般雇用でも多少の配慮を貰いながら働くことも可能と思うからです。
実際、転職エージェントのリクルートエージェントやdodaに相談したところ、働きやすそうな求人がいくつもありました。
紹介された求人にはフルリモートワークや週に2回ほどの出社で原則在宅は意外に多く、給料も障害者雇用とは比べ物にならないほど良いです。
また、一般雇用で障害をオープンにする方法もあります。
大手の外資系企業の役員クラスに障害をオープンにしている方もいます。
とにかく、現在は様々な働き方があるので障害枠・一般雇用を含め、色々な求人をリサーチしてみるべきです。