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転職活動・新卒

【大人ADHD】障害者採用で働くメリットは?一般転職との違いを比較

多動性や衝動性、不注意などの症状を持つ発達障害の「ADHD」

2021年3月頃にADHDで精神障害者保健福祉手帳を取得しました。
そのメリットの一つに障害者枠への就職があります。

障害者採用で転職する人のほとんどが一般採用から切り替えた人と言われています。
一般雇用から障害者雇用に切り替えるメリットはあるのか?を転職エージェントとの面談で聞いてきました。

ADHDをはじめ、ASDやうつ病など障害手帳を取得済みの方、あるいは障害手帳を取得するか迷っている方の参考になればうれしいです。

障害者雇用とは?応募に必須条件は?

2020年8月にADHDと診断され、2021年3月頃に精神障害者保健福祉手帳(精神障害者手帳)を交付されました。
精神障害者手帳の申請はあくまで任意であり、今回紹介する障害者雇用をはじめ、税控除や都営地下鉄・バスの無料などメリットが多いと判断して申請しました。

この障害者雇用というのは、身体障害者や知的障害者、精神障害者など障害のある人を企業規模に応じて雇用が義務付けられている障害者枠のことを言います

障害者雇用の対象となるのは、精神障害者保健福祉手帳をはじめ、身体障害者手帳や療養手帳を取得している人に限られます。
ということで、精神障害者保健福祉手帳3級を保有する自分は障害者枠でエントリーすることが可能になります。
もちろん、一般採用に応募することもできるので選択肢が多いと言えます。

この障害者雇用は障害者雇用促進法という法律にて雇用率が決められており、直近の雇用率は2.3%で従業員43.5人に1人の割合で雇用の義務があります。
この雇用率を下回った場合にはペナルティとして1人あたり月5万円の納付金を収める必要があります。
その一方で、障害者を雇用すれば1人あたり数千円の給付金を企業は受け取ることができます。

このような法律や給付金などの仕組みのおかげで障害者雇用が維持されています。

ちょっと堅い話はここまでにして、これから障害者雇用専門の転職エージェントとの面談でのお話をご紹介していきます。

転職エージェントに無料で障害者雇用について相談

障害者雇用でもリクルートエージェントやリクナビNEXTのような転職エージェントや転職サイトが存在します。

登録した転職エージェントが、dodaチャレンジです。
登録した目的は、障害者雇用に関して基本的なレクチャーと、どんな求人があるか知るためです

転職エージェントの使い方は一般雇用のと同じです。
事前に履歴書や職務経歴書を登録した上で求人を検索、必要に応じてキャリアコンサルタントのサポートがあり、就職活動を進めていくことになります。
もちろん、料金は無料です。

履歴書や職務経歴書は8年以上前に転職活動をしていた時のものを流用し、現在の自営業の仕事までの経験を追加しました。
また、dodaチャレンジの場合には追加でキャリアシートやPCスキルチェックシートも提出しました。

数日後にdodaチャレンジのキャリアコンサルタントとZoomで面談。
障害者雇用について知りたかったので下記のような基本的なことを質問しました。

  • 障害者雇用のメリット
  • 障害者雇用での平均年収や残業時間、働き方
  • 職種や仕事内容、応募の必須条件
  • 書類選考や面接など選考方法

質問を挟みながら自分の経歴や会社側に希望する配慮などを話しました。
1時間弱の面談後に、dodaチャレンジのマイページに20社近くの求人の紹介でやり取りはストップしています。

給料や雇用形態、選考方法など障害者採用と一般採用の違い

障害者雇用の平均年収は250万円程度で低い

障害者雇用の平均年収は200万円〜250万円程度です

一般雇用で働く会社員の平均年収が430万円程度です。
障害者雇用で働く場合には一般的に年収が200万円近く安くなるケースがあります。

障害者雇用がここまで年収が低い理由の一つに雇用形態が非正規であることが多い点があります
求人のほとんどが契約社員やアルバイト、嘱託社員であり、最初から正社員の雇用形態は稀です。
非正規で働く人が多いために平均年収が一般雇用よりも低いのかなと思います。

ただし、正社員登用を導入している求人が多いので頑張り次第で正社員として働くことが可能です。
最初から正社員を前提にした場合もあれば、正社員登用が狭き門である場合もあり、企業によってケースバイケースです。

でも、正社員であれば障害者雇用の平均年収を上回るケースがほとんどです。
障害者採用でも昇給の対象であることがほとんどですし、パフォーマンス次第では昇格もあり得るので頑張り次第で年収を上げることが可能です

障害に対する特別な配慮を得ることができる

ある意味で一般雇用で働く社員と同様に働くことが難しいのが障害者雇用です。

障害者の方が気持ちよく働けるよう法律によって合理的配慮の提供が義務付けられています
この合理的配慮というのは、勤務時間や通院、体調などがあります。
この他にも働き方への配慮もあります。

例えば、電話を受けるのが苦手だとか、定期的に仕事状況を相談できる環境が欲しい、などです。
それらを配慮する為に配属先や勤務形態などを調整してくれます。

この配慮の件がある為に選考時には求人の職種がオープンポジションであるケースも多く、事前に職種が決まっていても入社後に仕事内容が変わることもあるようです。

企業に対応して欲しい特別な配慮に関しては選考で話し合いが行われます
面接の中身は、自己PRや志望動機など一般転職とほとんど同じですが、大きく違うのがこの配慮や障がいの内容などに関する質問です。

具体的に企業に何を配慮して欲しいのか、明確にする必要があります
転職エージェントとの面談でもこの点について聞かれますが、これを言語化するのは結構難しいです。
また、あれもこれも出来ない…というと選考が不利になってしまう可能性もあるのでさじ加減も多少必要かもしれません。

大企業やハイキャリアへの就職チャンスがある

障害者の採用人数は法定雇用率によって厳しく定らめられている為に大企業であるほど障害者採用が多いことになります。

一般転職であれば手が届かないような企業でも、障害者雇用枠で就職できるチャンスがあるのは大きなメリットです
一般転職の場合なら大企業やハイキャリアの求人には高いレベルの経験や学歴などが求められますが、障害者雇用枠の場合にはその条件がかなり緩くなっています。

ただ、どの大企業でも障害者雇用を採用しているわけではありません。
パッと思いつくような大手企業の採用ページを見ても障害者雇用を募集していないケースが正直ほとんどです。
こういう大企業の場合には特例子会社という障害者雇用を専門に行う会社を設けています。

ですが、直接大企業へ就職できるチャンスがないわけではありません。
大企業の中には直接障害者採用を実施しているところもあります。
中には、ゴールドマンサックスやUBS、P&G、Microsoftなどのハイキャリアの会社もあります
バリバリに働いてる人でも手が届かない会社へ就職できる可能性があるのは障害者転職の特徴です。

dodaチャレンジから非公開求人としてGAFAやFANGにある企業を紹介されましたが、年収が1000万円近い求人もありました。
もちろん、求められるスキルは高いですし英語力も必要ですが、大幅なキャリアチェンジも可能です。

学歴・職務経験不問の求人が多く、選考は一般採用と近い

一般転職の場合なら募集要項の必須事項に年齢や学歴、経験、資格など何かしらの条件があるのが普通です。

でも、障害者採用の場合は、年齢はおろか、学歴や職歴など必須条件がかなり緩いのが特徴です
必須条件としてよく挙げられているものとして、Officeソフトを使った経験があるとか、日本語でコミュニケーションを図ることができるなど。

でも、外資系企業などは給料が高い分、大卒や英語力、職務経験など一定程度求めるものもあります。
それでも一般採用と比べればハードルはかなり低いです。

また、選考方法は一般転職と同じく、書類選考に数回の面接という流れです
最初の関門である書類選考通過率は、一般転職の場合なら15%程度ですが、障害者転職の場合なら20~30%程度と高めです。

面接の内容は上述で紹介した通り、障がいに関する質問を除けば一般転職と同じです。
だからこそ、障がいの中身やそれに対する配慮についてしっかり準備する必要が鍵かもしれません

面接の方法は新型コロナもありオンラインで完結するケースが多いようです。
面接回数は2回程度ですが、企業によっては会社やスタッフについて知って欲しいということで面接回数をもう少し多く設けているところもあります。

とにかく、まずはトライしてみるべきだと思います。

まとめ

これまで一般雇用で働いてきた人にとっては障害者雇用は未知の世界だと思います。
今回転職エージェントと面談するまで知らないことばかりでした。

一番衝撃的だったのが障害者雇用の平均年収の低さです

平均年収が200万円〜250万円程度と紹介しましたが、求人によってはそれを下回るものもあります。
正直、年収200万円でどうやって東京で一人暮らしをすればいいのかな…と思いました。
おまけに、雇用形態が非正規なのでいつまで働けるか不安定な面もあります。

障害への理解や大企業への就職チャンスなどのメリットはあるものの、現在一般雇用で働いている人の転職先として障害者雇用はちょっとリスクが高い気がしました

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