去年、節税を目的に個人事業主から法人成りをしました。
個人事業主で売上・利益が大きくなってくると、過剰な所得税を課されることになり、法人化した方が税金が安くなることもあります。
法人化をするにあたって、法人登記のために自宅の賃貸マンションとは別に、バーチャルオフィスを契約しました。
コストを安く抑えるためにバーチャルオフィスを選ぶ際に料金で見てしまいがちですが、意外にポイントなのがバーチャルオフィスの住所です。
出向くことが不要なので格安なバーチャルオフィスなら地方もあり
バーチャルオフィスは、施設によっては住所だけを借りれるだけでなく、デスクや会議室など普通のオフィスとして利用できるところもあります。
でも、バーチャルオフィスを選んだ目的はお金が安く済むからだと思います。
自前で事務所を構えれば面倒な審査が必要になりますし、サンクコストが多額になり、法人化をした意味が無くなってしまいます。
純粋に法人登記のために住所だけを借りるにしても、バーチャルオフィスは借りる住所(場所)によって料金が全く違ってきます。
東京都内でも、新宿区や港区、渋谷区、品川区、千代田区、中央区などは人気のエリアでニーズが高い分、どうしても料金は割高になりがちです。
一方で、地方のバーチャルオフィスであれば、年間で2,3万円で契約できるところもあるみたいです。
だから、バーチャルオフィスの料金をとにかく安くしたいなら、地方を選べばグッと安く契約ができるはずです。
バーチャルオフィスは、その名の通り、バーチャル(仮想な)オフィスで実際に出向くことはほとんどないはずなので、料金の安さを重視するならどこの住所でも気にする必要はなくなります。
バーチャルオフィスの所在地で管轄税務署が決まる
料金面だけで見れば、都心よりは地方の方が安く申し込みをすることができるはずです。
自分の場合は、自宅とは別のエリアになりますが、一等地の住所にあるバーチャルオフィスを選びました。
というのも、名刺の住所として都心にしたかったのと、何よりも納税地を考慮したからです。
バーチャルオフィスは自宅がどこに住んでいるのとは関係なく、どこの場所を選ぶことが可能です。
ポイントなのが、この場所選びによってバーチャルオフィスに登記する法人の納税地が決まり、管轄税務署が決定するということです。
例えば、港区なら麻布税務署や芝税務署、品川税務署が管轄ですし、新宿なら新宿税務署や四谷税務署などが担当することになります。
こちらのページにあるように、契約をしないと正確な住所を知ることができません。
ただ、〇区〇町…のようにざっくりとした記載があるので管轄税務署は予測することができますし、バーチャルオフィスの担当者に検討中のオフィスの管轄税務署を質問してもいいと思います。
決算と税務申告は管轄の税務署に提出することになりますが、もし顧問税理士がいれば提出まで代わりに全てやってくれますし、自分で対応するにしても税務署まで出向く機会はほとんどないはずです。
どこの税務署なら税務調査が甘い…というのは聞いたことがありませんが、地方の税務署よりは大都市の税務署の方が緩い…と聞いたことがあります。
ホントかどうかは分かりませんが…。。
自分の場合、都心のバーチャルオフィスに申し込んだ理由も大手企業が多いオフィス街を管轄する大きな税務署なので、1人社長でやっているような小さな法人への税務調査は多くないのかな…という淡い期待を持って選びました。
また、既に顧問税理士がいる場合にはその税理士が担当するエリアかどうかも考えておいた方が良いかもしれません。
多くの税理士が、一定のエリアを担当しているので、その他のエリアの場合にはその税理士では対応位が難しいということも考えられます。
定款の情報の中でも、法人の所在地は大きいです。
事業によってはその所在地によって取引の有無を判断されることもあるかもしれません。
バーチャルオフィスの所在地選びは、料金の安さ以外にも注意を払った方が良いと思います。
まとめ
節税目的で法人化をするなら無駄な手続きは極力、費用を抑えたいですよね。
自前で事務所やシェアオフィスを借りるよりは、バーチャルオフィスはかなり安上がりです。
都心のバーチャルオフィスにすれば、税理士の選択肢は広がりますし、立派な名刺になる一方で、地方よりは料金が高くなりがちです。
バーチャルオフィスを探すなら、その所在地を管轄するのがどこの税務署になるのか、予め調べた上で最終的に場所を決めるべきです。
どこの所在地が納税者にとって優しいという情報はありませんが、税務署職員の対応やアクセス、情報には税務署ごとに違いがあるので、納税地という観点からバーチャルオフィスを探してみるのも良いと思いますよ。