自分は今、アフィリエイトをメインにする会社の経営をしています。
経営者と言うとカッコいい感じですが、個人事業主から法人成りをしたのは単に節税が目的に過ぎません。
そんな背景もあって、法人の所在地はかなりテキトーに決めた記憶があります。
とにかく早く手続きを進めてくれるところ…という感じでした。
自分は事務所を借りずに、バーチャルオフィスという方法を選びました。
法人の所在地として、自前で用意をするのか、バーチャルオフィスを選ぶのか、自宅か、それぞれメリット・デメリットがあります。
起業直後は初期投資コストを極力抑えるべき
起業する大半の方が、手持ちの貯金か、日本政策金融公庫や両親・友達からの融資を元手としていることが多いです。
自分の場合は、個人事業主から貯金をしてきたので法人化に必要な資金は全てポケットマネーから支出しました。
というよりも、個人でも法人でも借金などは一切していません。
個人的には、起業した直後は固定費となる事務所には極力お金を使うべきではないと思っています。
起業の目的は人それぞれですが、参入する事業で売上を上げていくという目標は誰もが同じなはずです。
限られたお金は売上・成長が期待できるものに投資をするべきであり、作業スペースなんて自宅でも倉庫でもバーチャルオフィスでも関係はありません。
実際、AmazonもGoogleもAppleも自宅のガレージが最初の職場です。
また、自前で事務所を持たないことで固定費をなるべく小さくし、ビジネスのリスクを減らすことができます。
費用は、ざっくり売上に応じて変動する「変動費」と、工場やオフィス、人件費など「固定費」の2種類に分けることができます。
固定費は売上の状況に関係なく発生してくる費用になるので、費用に対して固定費が締める割合が多いと売上が悪くなった時にはマイナスになりやすいです。
固定比率が高いと、どうしても収支トントンの損益分岐点が高くなってしまうので、利益を出すにはそれだけハードルが高いということです。
このように、起業をスタートさせるなら、固定費をなるべく減らして、そこで余った資金を事業拡大に向けて投資を行うなどが理想です。
法人登記ならバーチャルオフィスが理想。持ち家や事務所より低コストで便利
法人の所在地として登記できるのは、自前の事務所や、持ち家、バーチャルオフィスなどが一般的です。
上述の固定費を下げるという点で考えれば、資金が少ないベンチャー企業をはじめ、法人登記のためにわざわざ自前の事務所を借りる必要はないと思います。
その点、持ち家を法人の所在地に設定するなら、それにかかる必要は一切かかりません。
自宅に法人の所在地があるなら、法人宛の書類もスムーズに受け取ることができます。
確かにメリットも多いのですが、個人の自宅も晒されてしまいかねません。
自前の事務所や自宅よりも、低コストで手軽に利用できるのが、バーチャルオフィスです。
似たような言葉に、シェアオフィスというのもありますが、所在地である住所を共有するという点では同じなのでこのページでは、バーチャルオフィス=シェアオフィスと考えてもらって結構です。
バーチャルオフィスは、まさにバーチャル(仮想な)オフィスという意味で、具体的にはリアルな事務所は持たずに住所を賃貸することです。
住所を共有するという点では昔からある私書箱と似ていますが、バーチャルオフィスは主な使い方がバーチャルであって、実際に会議室や作業スペースもありオフィスとしての体裁が整っている点が違います。
バーチャルオフィスと聞くと小さな事務所をイメージしますが、大手企業の本社ビルが構えるような、「丸の内トラストタワー」や「恵比寿ガーデンプレイスタワー」「新宿野村ビル」などの一流の高層ビルの一室もあります。
あくまで住所を借りるという点だけで言えば、有名なオフィスビルにする必要はなさそうですが、名刺には法人の所在地として「恵比寿ガーデンプレイスタワー〇〇階」と記載できるのはインパクト大です。
バーチャルオフィスの料金は、オフィスの豪華さと、付随するサービスによります。
バーチャルオフィスをシェアオフィスとして固定電話や会議室などが必要な場合にはそれなりの料金になります。
でも、あくまで住所だけを借りるというだけなら年間10万円以下のバーチャルオフィスが多いです。
自分も都内のオフィス街にあるバーチャルオフィスを使っていますが、年間10万円弱です。
私書箱の延長のようなバーチャルオフィスなら料金が年間5万円以下の激安なところもあります。
バーチャルオフィスは銀行口座開設も可能!
定款の所在地をバーチャルオフィスにし、公証人の認証、法務局への提出で法人登記は完了です。
法人登記が完了した後も必要な手続きはいくつかありますが、大切なのが法人名義の銀行口座開設です。
会社が1人社長で実質は個人のものであったとしても、法人の名義で銀行口座を開設しなければ売上を受け取ることができません。
その際に、バーチャルオフィスでも法人口座を開設できるか気になりますが、手続きをきちんと行えばメガバンクでも作れます。
法人名義の口座開設は、マネーロンダリングや反社の目的ではないかどうか厳しくチェックされます。
特に、資本金が少額すぎたり、事務所や固定電話がない場合には審査に時間がかかり、銀行によっては審査が下りなかったというケースもあります。
まさに、事務所も固定電話もないのがバーチャルオフィスになりますが、自分はメガバンクやネットバンク、ゆうちょ銀行まで全ての銀行口座を開設することができました。
法人の銀行口座開設の詳しい方法については改めてご紹介していきますが、バーチャルオフィスのデメリット?を補うために資本金を100万円以上にしました。
不正使用が相次いでいるバーチャルオフィスは口座開設に不利に働く可能性もゼロではないので、法人登記する前にその所在地にある会社がトラブルを起こしていないかどうかググった方が良いです。
まとめ
一昔前まで法人登記には資本金が300万円以上必要であり、法人化のハードルが高い時がありました。
でも、今なら資本金は1円以上で可能ですし、バーチャルオフィスを使えばさらにお金をかけずに法人成りができるようになっています。
バーチャルオフィスを活用すれば、資金が乏しいベンチャー企業でも固定費を大幅に減らすことができ、無駄な出費を抑えることができます。