自分は今、アフィリエイトをメインにした法人の経営者をしています。
経営者と言っても、1人社長なので個人事業主とやっていることはあまり変わりません。
かつて国内MBAを2年間かけて卒業しました。
MBAでは経営戦略から組織論、マーケティング、ミクロ・マクロ経済、統計、財務会計、ファイナンス、金融論など……ホントにたくさんの勉強をしてきました。
国内外のMBAの卒業後の進路として、起業を考えている方も少なくないと思います。
経営にはホントに様々な知識や経験、意識が必要だなと実感する毎日ですが、経営と言えばお馴染みのMBAは起業にあたって役立つ経験だったんでしょうか?
実体験を踏まえて、MBAが起業に役立つかどうか、もし役立つならどんな勉強が為になったか、起業をフォーカスしてご紹介していきたいと思います。
企業経営でMBA(ビジネススクール)以上に役立つ学校はない
ご存知の通り、MBAは経営者養成学校とも言われています。
実際、欧米のCEO・CFO・COOのような経営陣の多くがMBAを卒業しています。
MBA卒の有名な経営者として例えば…
- ウォーレン・バフェット(バークシャーハサウェイCEO):コロンビア大学ビジネススクール
- イーロン・マスク(スペースX・テスラCEO):ペンシルベニア大学(ウォートンスクール)
- スティーブン・シュワルツマン(ブラックストーンCEO):ハーバードビジネススクール
- ヘンリー・ポールソン(ゴールドマンサックス元CEO):ハーバードビジネススクール
- フィリップ・ナイト(ナイキCEO):スタンフォードビジネススクール
- スコット・マクネリ(サン・マイクロシステムズCEO):スタンフォードビジネススクール
- サティア・ナデラ(マイクロソフトCEO):シカゴビジネススクール
中でも、電気自動車のテスラと宇宙開発でリードしているスペースXのCEOを務めるイーロン・マスクは起業家として有名です。
テスラやスペースXの他にも、PayPalの創業者でもあります。
MBAでは、会社経営に必要な経営学やマーケティング、ファイナンスなどを実務的に勉強していきます。
実際、MBAに入学してみて思ったのが、ホントにたくさんのテーマを広く浅く学習していくんだなと。
また、MBAの教授陣は通常の学部・大学院とは異なり、実務家が多いのも特徴的です。
実務経験が豊富な先生の話はその授業を裏付ける実際のケースを交えて教えてくれるので理解しやすいですし面白いです。
MBAは、会社を経営していく方法を教えることにフォーカスしていて、ゼロから新しい会社を作ることにはあまりリソースを割いていない気がします。
リーダーシップやアントレプレナーシップなど起業に直結しそうなテーマも扱いますが、MBAを卒業すれば起業できるというわけでは当然ありません。
でも、一つだけ言えるのはMBA以上に起業に役立つ知識を身に着けられる学校はないと思います。
会社経営は起業の延長線上にあり、様々な学歴や経験を持った先生や同級生と一緒になって学べること、実践的な経営学を勉強できるのは起業するにあたってためになるはずです。
MBAで起業に役に立ったと思うテーマ
マーケティング
起業というと、今まで世の中になかったサービス、例えばFacebookやAmazonのようなものをイメージしがちです。
製品・サービス開発は技術がベースとなってしまい、創業者の理想で突き進んでいき、顧客や市場からは受け入れられないということもしばしばあります。
顧客のニーズを把握し顧客にとって価値ある商品の提供、その商品を特徴をより分かりやすく伝えていく、商品開発・販促の仕組みづくりがマーケティングです。
やっぱり商品は顧客の為であるべきで、マーケティングは忘れがちな顧客視点を思い出させてくれます。
製品・サービス開発だけではなく、その商品の価格はいくらで、どんなチャネル、広告ならより顧客に商品の価値について理解してもらえるかどうかも大切です。
ニーズ思考という考え方がありますが、顧客が今どんなことで悩んでいるのか、どんな商品を望んでいるのか、顧客のニーズを把握しそのソリューションが起業のアイディアになるかもしれません。
どんな商品を開発すればいいのかいくら考えても良いアイディアというものは簡単に思いつくものではないですが、顧客視点で考えれば何か良いビジネスアイディアが思いつくかもしれません。
マーケティングは起業するきっかけを作ってくれるかもしれませんし、起業で最初に役立つ学問だと思います。
経営戦略
企業が競合相手に対していかに優位に立つことができるか、その目標や戦略の策定、そして実施をアプローチするのが経営戦略です。
起業で参入するビジネスの市場や競合他社の分析は欠かせません。
その商品が市場にはない全く新しいものであったとしても、代替品の脅威や新規参入業者の脅威など商品の売上を脅かす競合がいるかもしれません。
起業し会社が持続的成長をしていくためには経営戦略で使われる様々なフレームワークは自社を客観視する上で役立ちます。
管理会計
一見すると、起業とは全く関係がなさそうなのが管理会計です。
よく聞く財務会計が会計情報を外部の利害関係者に対して情報提供をしていくことを目的にしているのに対して、管理会計は意思決定や業績管理を目的にしています。
予算策定や原価計算も管理会計です。
起業した直後はとにかくお金が足りません。
エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの出資を受けられるようなベンチャーはごく一部であり、大半が創業メンバーがポケットマネーを出し合って会社を維持しています。
起業の前後は商品の開発や営業にリソースが割かれ、お金の管理なんか後回しにされがちです。
でも、お金が無ければ事業を続けることはできないわけで、キャッシュはどのくらいで損益分岐点はどのあたりなのか……地味ですが起業にも管理会計は大切です。
会社員を退職して独立してから数年経ちますが、1年目はずっと赤字で貯金が60万円でギリギリ…そろそろ転職活動しなきゃいけないのかなと思っていた時がありました。
今もそうですが、お金の使い方としてキャッシュフローに貢献するようなものと徹底していたので、今があるのもお金の管理がしっかりしていて、その背景の一つに管理会計があったのかなと思っています。
まとめ
MBAを出れば起業ができるというわけでは当然ありません。
でも、起業し経営者となる人には経営やファイナンス、会計、IT、法律など様々な知識が求められてきます。
会社経営に必要な実務知識を学習するならMBAはピッタリの場所だと思います。
また、MBAでは様々なバックグランドを持った人と交流できるのも魅力です。
同級生には友人同士で起業した人もいますし、自分自身もそういう人と交流してみて起業に興味を持ちました。
きっと、MBAは起業に役立つ経験だと思いますよ。