2023年秋頃に麻布台ヒルズの開業準備を進めている森ビル。
森ビル運営のビルで最も有名なのが六本木ヒルズです。
六本木ヒルズのテナント企業は就職先として人気になるほど。
ビジネスの発信地として多くの人生に影響を与えた施設です。
森ビルにとって麻布台ヒルズは悲願のプロジェクトです。
麻布台ヒルズは憧れのオフィスとなり得るのか?テナント企業や工事状況などを踏まえながらご紹介していきたいと思います。
目次
一昔前は六本木ヒルズは憧れの地だった
麻布台ヒルズのディペロッパーである森ビルは港区を中心に数多くのビルを運営しています。
アークヒルズや虎ノ門ヒルズ、表参道ヒルズなど数々のビルを保有中です。
この中でも一番有名なのが六本木ヒルズです。
六本木ヒルズは商業施設としても住居としても最も成功した施設だと思います。
六本木ヒルズは竣工してから約20年が経過していますが今も現役です。
でも、開業直後は国内でもトップクラスに有名なオフィスビルでした。
現在も入居している企業から昔の企業まで六本木ヒルズで話題の企業がこちら。
六本木ヒルズの主な入居企業
これらの企業が入居していた、2005年前後は、「M&A」や「TOB」、「起業」、「IPO」、「ヒルズ族」などのキーワードを見聞きしない日はほとんどないくらいでした。
このほとんどが六本木ヒルズにある外資系投資銀行やIT企業からの情報。
大手企業からベンチャー企業まで様々ですが、六本木ヒルズのテナント企業は時代のブームに乗っていたこと。
これらの企業のCEOで六本木ヒルズレジデンスに住む住人をヒルズ族と言い、お金持ちの象徴でした。
六本木ヒルズに本社があるという理由で就活した学生も少なくなかったです。
また、この存在をきっかけに起業家やトレーダー、金融業界を目指した人もいました。
自分は当時は大学生でしたが、M&Aに憧れて米国公認会計士の勉強をしたくらいです。
それくらい六本木ヒルズというのは、六本木という街だけでなく社会や人生にも大きなインパクトを与えた施設でした。
麻布台ヒルズも外資系企業やベンチャーが入居企業?
(港区周辺の高層ビル群にある麻布台ヒルズ)
麻布台ヒルズは森ビルにとって悲願のプロジェクトです。
総工費は約5800億円!!
六本木ヒルズが約2700億円だったので森ビルの本気度が伺えます。
麻布台ヒルズで中心のオフィスビルが高さ330mの「麻布台ヒルズ森JPタワー」。
開業時期は2023年秋頃の予定です。
話題の企業が入るとしたらここに入居するはずですが、開業半年前の時点でオフィス移転のニュースはほとんどありません。
現時点で、ドイツ証券やSHIFT、ベイカレント・コンサルティングなど数社。
移転する企業は外資系企業やIT系、ベンチャーなど小規模が多いです。
完全に個人的な推測ですが、森ビルの施設から有名な外資系コンサルやIT企業、大手法律事務所を集めて一時的に話題作りをするんじゃないかなと思っています。
このままだとインパクトどころか、空室が目立ってしまうというレベルです。
正直、コロナ禍による働き方改革や港区のオフィス供給過剰など開業のタイミングが最悪。
これがコロナ前であれば話題のオフィス企業が集まり、人気の場所になっていたはずです。
でも、港区は最高のロケーションなので麻布台ヒルズへの希望は持ってます。
六本木はITベンチャー企業が集まる日本のシリコンバレー的な場所です。
その中心地として麻布台ヒルズにカーボンニュートラルやAI、宇宙開発など最先端の企業が集まり話題のオフィスになると期待。
東京ベンチャーキャピタルハブでベンチャー支援
2023年8月の森ビルの記者会見で、ガーデンプラザBの4階~5階に「Tokyo Venture Capital Hub」が設立されることが発表されました。
詳しくはこちらをご覧下さい。
どうやら、独立系ベンチャーキャピタル(VC)やコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、日本ベンチャーキャピタル協会などがスタートアップ企業を支援する施設で国内最大規模とのこと。
参画すると思われる「サムライインキュベート」や「インキュベイトファンド」、「UTEC(東京大学エッジキャピタルパートナーズ)」などは有名なVCです。
CVCの参画企業は明らかになっていませんが、自動車・総合電機メーカーや製薬企業、通信企業など国内外の大手がベンチャー企業支援のCVCを運営しています。
ヒト・モノ・カネでCVCは独立系VCを圧倒しているので、VCとCVCが協働でベンチャー企業をサポートする取り組みは面白そうです。
ベンチャー投資ファンドのDIMENSION株式会社は虎ノ門ヒルズから麻布台ヒルズに本社の移転を発表。
投資ファンドや関連会社、スタートアップなどの移転が続くかもしれません。
ベンチャー支援にはオフィススペースの提供やリーガルサービスなどのサポートもあります。
個人的にちょうど海外向けの新しいビジネスを計画中なのでチャンスがあれば参加してみたいです。
まとめ | 最先端企業の発信地として麻布台ヒルズに期待
- 六本木ヒルズほどインパクトは少ない
- テナント企業集めに必死で話題どころではない
- ベンチャー企業の発信地として期待
六本木ヒルズは大きな影響力がありましたが、麻布台ヒルズはそこまでのインパクトは期待できないです。
コロナ禍による働き方の変化で高額なテナント料を負担してまでオフィスを持つ必要性が無くなりつつあり、麻布台ヒルズは開業直前でもテナント企業が集まっていないのが現状です。
正直、コロナの状況や麻布台ヒルズの開業時期、ビジョンなど不確定要素が多いのが足枷になっていると思っています。
収束しつつある新型コロナも再び感染拡大すればテレワークに再びシフトすることになるかもしれません。
でも、状況が落ち着けば麻布台ヒルズに有望なベンチャー企業が多く入ってくると期待しています。
世界的なトレンドとしてカーボンニュートラルやAIなどがありますが、麻布台ヒルズには最先端な企業の発信地になってくれるはずです。