現在、アフィリエイトをメインにした法人を運営して2年目。
肩書き的には法人の代表取締役ですが、従業員もおらず外注も全くしないことから実態は個人事業主(自営)と全く変わりません。
法人の代表者を含め、自営して4年半ちょっとが経過しました。
この間はホントに山あり谷ありという感じで、再び転職することも考えた時もありました。
そんなある日、まだ30代で人生も仕事もこれからという時に癌に。
備忘録のためにも、身体に違和感を持って病院に行ってから手術をするまでの話を書いてみました。
(トップの写真は入院していた病院の休憩室からの眺め)
目次
クリニック、医大を受診し甲状腺癌と診断を受ける
自分はまだ30代ですが、去年4月に甲状腺癌と診断され、都内の医大に入院・手術をしました。
ガンの進行度を表す「ステージ」ですが、自分の場合は幸いなことに「ステージ1」でした。
(手術中に摘出したがん細胞を病理検査によって術後1ヵ月くらいで判明)
甲状腺癌とはどんな病気‥?
そもそも、甲状腺癌とは‥?という方も多いはずです。
甲状腺とは肺のように喉仏に左右2つある器官で、カルシウムとホルモンを作る機能があります。
どんな器官だって人が生きていく上では欠かせないものですが、特にカルシウムを作る機能は人が生きていくには重要で、甲状腺全摘出をした場合にはカルシウム剤を一生服用し続けなければなりません。
甲状腺は男性にも女性にもありますが、甲状腺癌の8割は女性がかかっているので、乳がん検診の時に合わせて甲状腺をチェックすることがあるのもそのためです。
よって、甲状腺癌に罹患する男性の割合は2割程度と言われており、男性にとっては珍しいガンと言えなくもないかもしれません。
なぜ自分が甲状腺癌にかかってしまったのかは不明ですが、推測するに自分の母親も甲状腺癌により甲状腺を全摘出しているので、もしかしたら遺伝なども考えられるようです。
どうやって甲状腺癌を見つけることができたか?
甲状腺癌を手術したのが2018年4月後半です。
精密検査から手術まではずっと自宅近くにある医大にお世話になっていますが、この病気で最初に受診したのは自宅近くの別のクリニックです。
手術をする3ヵ月くらい以前から喉に違和感がありました。
違和感というのは喉に何か詰まっている感じです。
最初の頃は違和感があったのは固形物だけでしたが、飲み物も飲みづらく感じるようになっていき、母親がガン経験者だったこともあって喉にガンがあるんじゃないか‥と心配になり泌尿器科のクリニックを受診することにしました。
実は麻布には2018年1月後半に引越しをしてきたばかりだったので、どんな病院やクリニックがあるのかさっぱりわからなかったのでネットで口コミの高さを基準に選んでいます。
てっきり違和感は飲む時だと思っていたので、ネットで色々ググった結果、喉頭癌や咽頭癌が怪しんじゃないかと思い、クリニックではそれを伝えて鼻から入れる内視鏡を受けました。
喉頭癌も咽頭癌も問題はなかったのですが、左の首元にある膨らみを見つけ、触診で甲状腺に腫瘍っぽいものがあると。
言われてみると、確かに首元が右と比べて左が大きな膨らみがありました。
このクリニックでは、腫瘍はたぶん良性だと思うと言われたんですが、放っておくという選択肢は一切なかったのですぐに自宅近くの医大の紹介状を書いてもらうことに。
医大では内科と外科を受診し、触診や血液検査、首に注射をする病理検査をした結果、良性ではない甲状腺癌があるらしく、腫瘍の大きさから手術をした方が良いということになりました。
喉の違和感があったタイミングが麻布に引っ越し直後だったことから始めてのクリニックを受診し腫瘍を見つけてもらいました。
また、精密検査と手術を担当してもらった医大も受診してから1ヵ月くらいで手術をしてもらうことができました。
もし、浦安のままであれば別のクリニックで腫瘍を見つけてもらえなかったかもしれませんし、いざ手術をするとしても麻布のように医大が近くにあるわけではないので大変だったのかなと思います。
本当に麻布に引っ越しをしたのはラッキーだったと思っています。
自宅近くの医大に受診から1ヵ月後に全身麻酔による手術を実施
甲状腺摘出手術は、精密検査もしてもらった医大にお願いすることになりました。
幸い、外科で自分の精密検査をしてくれた先生がその外科のお偉い方のようで、プロフィールを見る限りは手術実績も豊富な先生が自分の手術の主治医を勤めてもらうことに。
本来なら、甲状腺癌と判明してから手術するまでには数ヶ月から半年先になる可能性もあったのですが、たまたまその先生の枠が空いたことで、4月後半に予定を入れてもらうことにしました。
ちなみに、自分が住む麻布から近いところに、「伊藤病院」という甲状腺専門にしている病院がありました。
この伊藤病院は、甲状腺手術の実績は日本全国でも1位であり、全国から患者さんが駆けつけるくらい人気のある病院です。
実は、この伊藤病院にも手術のスケジュールについて問い合わせをしてみたのですが、早くても手術は6ヶ月後ということでした。
それを考えると、医大ですぐに手術をしてくれる先生に担当してもらえたのもラッキーでしたね。
甲状腺癌は他の癌よりも進行が遅いということで、手術までの数ヶ月間待つ患者さんもいるらしいですが、自分は転移が心配で一刻も早く手術をしてもらいたかったのですぐに手術ができてよかったと思っています。
手術のスケジュールですが、入院期間は5日間です。
前泊し、2日目の9時に手術のスタート、3日目以降は経過観察という流れでした。
先生の説明によると、甲状腺癌は実際に手術で腫瘍を摘出して病理検査をしてみないと、状況がわからないということですし、左の甲状腺だけでなく、右の甲状腺にもエコーでは気になる陰影もあり、手術方針は左の甲状腺を全て摘出し、右のを一部だけ摘出するということになりました。
思っていたよりも、手術前の緊張やストレスというのはなかったです。
家族全員が来てくれたので安心感があったというのもありますし、これから受ける手術も大手術ではないのでドキドキもなかったです。
むしろ、これから手術をするんだぜ!みたいなドーパミンというのか、テンションが高かったです。
病院の6階が手術室と集中治療室専用になっています。
この部屋に入る直前にメガネを取られてしまい、手術室の設備や環境を見ることができなかったのが残念でした…。
自分で手術台に上り仰向けになってみると、ベッドがものすごく暑かったです。
手術着はほとんど裸のようなものですし、手術室は寒いので、保温という意味があったのかもしれません。
手術では、最初に手の甲に注射を打たれ、それと同時にリザーバーマスク?を付けたら、一瞬で意識をなくしています。
次に覚えているのが、入院部屋にいましたが、その間の記憶は一切ありません。
手術直後には親に撮影を頼んでいたので痛々しい姿の写真が何枚かありましたが、ここでは痛々しくてお見せできないのが残念です…。
首元には左と右の手術痕に、溜まった血を排出するために別の首元からもチューブが出ていました。
もちろん、腕や手には心電図なのか、モニターなのか色々な検査装置が付けられています。
これらの措置も入院から数日で外してもらい、病院の中を歩き回ることは可能になりました。
手術から5日目にして退院許可が下りて久しぶりの自宅です。
手術・退院以降、1年半経過していますが、念には念ということで2ヶ月に1回の頻度で血液検査やCT、骨シンチグラフィーなどの精密検査を受けています。
幸いなことに、摘出した甲状腺が小さかったこともあり、残りの甲状腺だけで生存に必要なカルシウムとホルモンを作る出すことはできているので薬の服用はしていません。
痛みを感じたのは手術痕よりも、導尿カテーテルが半端なかったです
全身麻酔による手術は3時間半くらいだったようです。
気づいたらもう病室で身体中に管が入っていてこの時初めて手術をしたんだ…と実感。
そして、意識がはっきりした直後に違和感があったのが、膀胱のあたりです…。
全身麻酔の最中でも排尿しやすいようにするためなのか、手術中に導尿カテーテルというものが挿入されています。
違和感が半端なかったこのカテーテルを(女性の)看護師さんに外してもらったのですが、痛すぎて恥じらいとか感じませんでした…。
てっきり、痛みを感じるのはこのカテーテルを抜いた時だけだと思っていたのですが、トイレに行ったらさらに激痛が…。
この痛みは2、3日は続いたように思います。
意外だったのが手術した甲状腺部分にはあまり痛みを感じませんでした。
首元だったのでどうしても身体をベッドから起こす時に、頭の重さで引っ張られるので痛みは多少あったくらいです。
少しでも気になることがあれば病院で相談のスタンス
一生涯のうち、日本人の2人に1人は癌にかかると言われる時代。
家族に癌で治療中という方も少なくないはずです。
そんな時代であっても自分だけは大丈夫…という風に思っている人は多いと思います。
母親が甲状腺癌にかかった時にも自分がこんなに若いうちに癌になるとは全く思ってもいませんでした。
特に、30代の若さで癌になってしまうとは…。
この年齢はいわゆる「AYA世代」と言われていますね。
(AYA世代は15歳以上40歳未満の癌患者の世代)
幸い、甲状腺癌もステージ1で生存率は95%以上というデータがあるようなおとなしい癌でしたし、早期発見しすぐに摘出することができました。
ホントに、癌に限らず病気は早期に見つけて適切な処置をすることが大事だと思います。
そのためにも、ちょっとでも身体に違和感があれば病院に相談するスタンス、これが健康で長生きする秘訣のように感じます。