多動性や衝動性、不注意などの症状を持つ発達障害の「ADHD」。
ADHDやASD(自閉症スペクトラム)、うつ病などについて相談しに横浜にあるメンタルクリニックを受診したのが1年前。
診断はADHD、双極性障害、不安障害ということでした。
また、ASDについても黒に近いグレーとのこと。
この診断を受けてからADHD用の薬(ストラテラ)や不安を抑える薬を服用する治療を開始。
同時に医療費が3割から1割負担に減る自立支援医療を申請。
そして治療を開始してから半年ちょっと経過した2021年2月に担当医師から精神障害者保健福祉手帳についての話がありました。
この記事ではその後の精神障害者保健福祉手帳についてご紹介していきたいと思います。
ADHDで精神障害者保健福祉手帳3級を取得
結論から言うと、精神障害者保健福祉手帳は3月末に無事に交付されました。
精神障害者手帳は1級から3級までの等級に分かれていますが、自分が取得したのは3級です。
精神障害者保健福祉手帳の審査は医師の診断が重視されるのでほとんどのケースでは却下されることはないと見聞きしていましたが、それでも本当に取得できるかは審査結果を聞くまで不安でした。
また、等級によって得られる経済的なメリットも異なるので気になっていました。
精神障害者保健福祉手帳を申請をしたのは確か2月半ばで審査結果の通知が届いたのが3月末で審査期間は1ヵ月程度。
役所の方からは審査期間は2~3ヵ月程度時間がかかるかもしれないと言われていたので1ヵ月での審査はかなり早いはずです。
きっとスピード審査だったのは申請直後に東京に引越すことを伝えていたからじゃないかなと思っています。
東京に引越す直前に横浜市の精神障害者保健福祉手帳が交付され、引越し先の港区にて住所変更の手続きをしました。
ただ、住所変更してから東京都の手帳が発行されたのが申請してから2ヵ月半後でかなり時間がかかりました。
ちなみに、精神障害者手帳や自立支援医療の窓口である役所の保健福祉課の担当者は他の窓口よりもソフトな話し方で丁寧に説明してくれます。
精神障害者手帳など不明なことがあれば役所の専用窓口に聞いてみると分かりやすく教えてくれるのでおすすめです。
都営地下鉄・都営バス、港区専用バス無料は感謝
精神障害者保健福祉手帳を取得している人が受けられる主なサービスがこちらです。
- 所得税・住民税の控除
- 相続税の控除
- 生活福祉資金の貸付
- 電車やバスなどの運賃割引
- 携帯電話料金や上下水道料金の割引
- 公共施設の入場料の割引
ここにあるサービスは一般的なものであり、自治体独自のサービス(医療費無料や市営・町営バス無料など)があります。
3級を取得して利用しているのが、都営地下鉄や都営バスの無料運賃サービスです。
東京都の場合は都営地下鉄や都営バスが無料で利用することができ、かつ港区で運営のバス「ちぃばす」も無料です。
ちなみに、都営地下鉄・バスの場合は「精神障害者都営交通乗車証」というものがICカードのPASMOで発行されるので普段と同じ改札でタッチして使うことができます。
実は、東京に引っ越しをしてから中学・高校時代にハマっていたバス釣りを20年ぶりにやり始めていて週に多ければ2回程度、近くの河川に行っています。
この時に役立っているのが、都営地下鉄・都営バスの無料サービスです。
東京メトロやJRは有料ですが、都営路線は無料なので運賃が安く済んで助かっています。
また、7月のある夜に自宅で失神しその拍子に机の角に顔をぶつけてしまった時がありました。
しばらく意識を失っていて気づいたら床一面血だらけ…という状態ですぐさま救急病院へ。
この時にタクシーで近くの東京慈恵会医科大学付属病院へ行ったのですが、精神障害者手帳を使ってタクシー代が1割オフでした。
この他、使ってみたいサービスとして公共施設の入場料割引があります。
例えば、お台場にある日本科学未来館は大好きでよく見に行っていたのですが、ここも手帳の所有者は無料です。
あと、東京ディズニーリゾートの1デーパスポートも割引され通常なら9,000円前後かかるところが手帳所有者なら6,600円で利用することが可能です。
そして、金額的に一番大きなメリットになりそうなのが、所得税・住民税の控除です。
年末調整を提出する際に障害者欄にチェックを付けることで東京都は所得税が27万円、住民税が26万円の控除を受けることができます。
11月に入ってやっとコロナが収束気味になってきたので少しずつ精神障害者保健福祉手帳を活用していくつもりです。
その第一弾として、港区スポーツセンターに無料で3年間の会員登録をしてきました。
麻布十番周辺にはフィットネスジムは多いですが、月会費が高い…。
その点、港区スポーツセンターは施設が豪華な上に手帳取得者なら無料で利用することが出来ます。
効率的に精神障害者手帳を取得するコツ
精神障害者手帳を取得するまでには初診から最低でも半年以上、審査期間を含めれば早くても7,8ヵ月も時間がかかります。
手帳の根拠となる病気の診断が下りるまでには何度も病院通いが必要ですし、治療費や診断書代などお金もかかってきます。
メンタルクリニックを受診する目的はどうであれ、もし精神障害者手帳を取得するとしたら早ければ早いほど良いと思います。
そこで精神障害者保健福祉手帳を効率的に取得するコツとして個人的な見解を述べるとしたら、
- 精神障害に該当する病気の診断が早い段階で下りること
- 決められた通院・治療を守ること
- 手帳取得が患者の手助けになると医師が考えていること
大事だと思うのが手帳取得が患者の手助けになると医師が考えていることです。
そのような考えを持っていない場合、短期間どころか取得するのが困難だったりします。
病院や医師が手帳取得にどのような考えを持っているかは、病院のホームページやブログなどをチェックすることで事前に方針を知ることが出来ると思います。
もちろん、病気の診断が早いかどうかもポイントになってきます。
病院によっては診断に半年以上時間をかけるところもあるらしく、せっかく長い時間かけて通院したのに異常なし…という場合もあるかもしれません。
治療の点でもなるべく早くに分かった方が納得して通院することもできます。
あとは、医師の指示に従ってしっかり通院・治療を行うことです。
担当医の話だと、診察予約をしても診察日を忘れてしまっているのかドタキャンする患者さんが少なくないらしいのでリマインダーをセットしておきたいです。
そして、初診から6ヵ月が経ち、対象の病気に該当する場合には精神障害者保健福祉手帳を申請することが出来ます。
申請時には手帳向けの診断書が必要になるのでそのきっかけを担当医が作ってくれると患者にとっては理想的です…。
まとめ
精神障害者保健福祉手帳を受け取って初めて自分が障害者なのか…と実感。
未だに親友には精神障害者手帳を取得したことは言えていません。
メンタルクリニックや精神科などの診察を受けるのはそこまで抵抗を感じないという方は少なくないはずですが、精神障害者保健福祉手帳を取得するとなると話は違ってきます。
将来の不利益にならないか心配で申請に躊躇する人もいると聞きますし、周囲の目も気になってしまう方は少なくないはずです。
実際、友人の友人に自分よりも断然症状が重い人がいるのですが、会社にバレるのが心配で自立支援医療だけで手帳申請を見合わせた人もいます。
とは言え、それでも精神障害者保健福祉手帳の申請をしたのは経済的なメリットが大きいからです。
また、初診から付き添ってくれていた奥さんの理解があったのも大きいです。
精神障害者保健福祉手帳をもつことで、不利益が生ずることはありません。
引用:厚生労働省
厚労省のホームページには上記のように記載がありますが、必ずしも不利益が無いとは言い切れないと思います。
人によっては取得したことで職場や家族から嫌な思いを受けたり、昇進・昇格に影響を受ける可能性はゼロではないはずです。
だから、
でも、現時点では精神障害者手帳を取得して良かったと思っています。